












この記事を読んでほしい人
- 社会人として一番重要なのはコミュニケ―ション力だと思っている人
- 面接で長所としてコミュニケ―ション力を挙げたことがある人
- 自分はコミュニケ―ション力が高いと思っている人
コミュニケーション力を形作る要素
社会人になってから、また就職活動や転職活動において問われる”コミュニケーション力”ですが、これは一体どういうった能力なのでしょうか?
おそらく多くの人は、「相手の話を聴いて、それに対して的確に話を展開する能力」というような考えを持っているかと思います。
つまりコミュニケーション力とは、聴く力と話す力ということです。
しかし、コミュニケ―ションには聴く、話す以外にも以下の2つの要素で構築されており、その要素を十分に保有していることでコミュニケーション力の有無を問えるのだと考えています。
話す
聴く
観察する
分析する
では、コミュニケーションを構築するこれらの要素はそれぞれどのようなものなのでしょうか?
話す
コミュニケーションというと、誰もが「どのように話すか」について考えるかと思います。
話す内容や話す際の振る舞いといったものが、コミュニケーションにおける”話す”ことです。
そのため話すことに長けているということは、話す内容を豊かにする知識やボキャブラリー、振る舞いに魅力を与える声色や声量、表情やジェスチャーが豊富だということです。
したがって、コミュニケーションにおいて”話す”という側面一つとっても、これだけの素養が求められるということです。
面接では話す内容に悩む人はいますが、内容はそこまで重要ではありません。
聴く
コミュニケーションにおいて、”聴く”という要素もあります。
これは、相手の話す内容を把握・理解することであり、これができないと相手の話しに合わせたり、的確な質問や回答が困難になります。
また、相手から情報を引き出すために質問することも”聴く”ということの一部であり、質問するための疑問を持てるような興味や好奇心が必要となります。
したがって、コミュニケーションにおいて”聴く”ということには、相手の話を理解・把握し、さらなる情報を引き出すために重要な興味や好奇心が求められるということです。
特に面接において聴くことは、質問をするために重要な行為となります。
観察する
コミュニケーションにおいては、観察するという要素もあります。
「【理由】EQを高めれば、平均年収がなんと325万円も高くなる?!」で話していますが、他人の状況や状態を読み取り、それに応じた対応をすることでコミュニケーションが円滑になります。
そして、相手の状態や状況を読み取るためには、相手を観察する必要があるのです。
具体的には、相手の表情やしぐさ、声質、話す内容に注意を払い、それらから発される機微に着目することです。
相手を観察することで、相手の状態や状況を把握する手掛かり(情報)が得られます。
瞑想することで自分を観察することで、仕事にも良い効果があります。
分析する
コミュニケーションにおいては、分析するという要素もあります。
前述した”観察する”で得た情報を基に、相手の意図や考え、感情といった内面にあるものを洗い出します。
例えば、ある話題に移った時に相手の声のトーンが落ちたり、表情が強張った場合、それは相手がその話題にネガティブな感情や考えがあることが察せられ、それを基に相手の心理状態を考察することができるようになります。
人数を問わず、コミュニケーションにおいては相手の意図や考え、感情を基に会話が展開されるため、分析することに長けていれば、自分がどのようなことをどのように伝えれば良いのかを判断しやすくなります。
「自分はどんなタイプの人間なのか?」気になりませんか?
コミュニケーション力は外部からの影響を受ける
ここまで、コミュニケーションとは何かについて話してきました。
改めてコミュニケ―ションには以下の要素があり、それぞれの要素を十分に満たしていることが良いコミュニケーター(コミュニケーション力が高い人)になる必要条件だと考えています。
ただしコミュニケーション力が高い人であっても、覚えておかなければいけないことがあります。
それは、コミュニケーション力は外部からの影響を受けるということです。
外部からの影響というのは、他人の感情や社会的地位、体調といったようなもので、それを示す研究結果もあります。
例えば、周囲にネガティブな発言をする人が多いと、自分の表情や発声、コミュニケーションの仕方までネガティブになってしまうと言われています。
また、こんな実験結果もあります。
スターリング大学の実験で、学生たちに架空のインタビューに参加してもらい、インタビューされる側の職業や社会的地位を3パターンに分けて実験し、相手の職業や社会的地位によってどれぐらい学生たちの声が変わるのかということを調べましした。
(1)超強面で威圧的な防犯責任者
(2)ビジネススクールの偉い主任教授
(3)何処にでもいるような普通の人
この結果、相手が自分よりも格上だと思った場合には明らかに声のトーンが上がり、相手は自分より格下だとか、同じぐらいだなと思った場合は、学生たちの声は低くなったのです。
つまり、相手の地位や容姿によってコミュニケーション力が低下する可能性があるということです。
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さらに、こんな実験結果もあります。
カリフォルニア大学で78組のカップルを集め、カップルの2週間の暮らしを細かくノートに記録してもらいました(その2週間の間にどれぐらい口喧嘩や口論があったのか、どのような食事をしたのか、どれぐらい睡眠を取ってどれくらい運動をしたのかなど)。
その結果、口論やカップル間のコミュニケーションの問題と最も相関が高かったのは睡眠時間の少なさだったのです。
参照元 The Role of Sleep in Interpersonal Conflict: Do Sleepless Nights Mean Worse Fights? - SAGE journals
ここから考えられるのは、体調が悪いと攻撃的なコミュニケーションになってしまう可能性があるということです。
ここで挙げたように、コミュニケーション力というものは外部要因によって簡単に影響を受けてしまうということです。
そのため、居心地の悪い環境や状態に身を置いていると、自ずとコミュニケーション力が低下してしまうかもしれないということです。
一方、居心地の良い環境や状態に身を置いていることによって、コミュニケーション力を向上させる可能性もあるとも言えます。
そのため、コミュニケーション力を高めるということにおいては、自分が置かれた環境や状態にも気を配ることが必要だということです。
こんな環境にいると自ずとコミュニケーション力が低下してしまうかもしれません。
コミュニケーション力を高めるには
社会人にとって最重要な能力であるコミュニケ―ション力を高めるためには、以下の要素を十分に兼ね備えることが必要不可欠です。
これらの各要素を鍛えることで、コミュニケ―ション力は自ずと高まるでしょう。
話す力と聴く力だけでは、相手の考え、感情に基づいた対話を行うには不十分なのです。
特に高みを目指すのであれば、”観察する”ことと”分析すること”を兼ね備えることをオススメします。
ワーキングメモリを鍛えることもコミュニケーション力UPにつながります。
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