この記事を読んでほしい人
- うちの会議は長いという人
- なぜか会議が長くなるという人
- 会議の時間を短縮したい人
会議が長くなる5つの理由
あなたの会社も、無駄に長い会議はありませんか?
多くの人が、無駄に長い会議のせいで自分の仕事の時間が減って残業する羽目になったという経験があるかと思います。
では、なぜ会議が長くなってしまうのでしょうか?
それは、こちらの5つの理由があるからなのです。
終了時間が決まっていない
議題が決まっていない
会議自体が目的となっている
参加者が無駄に多い
会議資料が用意されている
これらの理由があるがゆえに、会議が冗長的になってしまうのです。
それでは、各理由によって「なぜ会議が長くなってしまうのか」を解説していきましょう。
終了時間が決まっていない
開始時間は決まっているのに、終了時間が決まっていない会議は割とあります。
会議に限らず、終了時間が決まっていないと何事も冗長的になってしまいます。
基本的には、納期や締め切りといったタイムリミットがあるため無駄を省いて効率的に物事を進める意識が働くのですが、それが無いと無駄や効率への意識が希薄になってしまいます。
また、マラガ大学によるこんな実験があります。
194人のドイツ人と、270人のドイツ人ジャーナリスト、そして159人のポーランド人学生を対象に、以下のことを尋ねました。
・「締め切りがあるという不安は時間通りに仕事を終わらせることに対して役に立っている?」
・「ゴールや達成ができるかどうかという不安は、一生懸命取り組んだり集中するために役立っている?」
この結果、不安はモチベーションアップに欠かせないと考えている人たちほど、様々な面で良い成果を出していました。
つまり、タイムリミットによるプレッシャーが掛かる状況の方がモチベーションの向上につながり、会議自体も活性化する可能性があると言えます。
参照元 Must We Suffer to Succeed? When Anxiety Boosts Motivation and Performance - hogrefe
返信が帰ってことない場合も、自分の仕事に支障がありますよね…。
議題が決まっていない
議題が決まっていない会議も、会議を長くする理由の一つです。
議題が決まっていないということは、何を目的とした会議なのかすら定まっていないということです。
基本的に会議の場では、何かを決めることだったり、何かについて意見を交わすことが目的です。
しかし、決めるべきことや意見を交わすべきことの目的である議題が無いとなると、目的を探すことから始めなければなりません。
議題探しから始める会議となると、当たり前ですが長くなることは避けられないでしょう。
会議に限らず、目的を見い出せなくなると…。
会議自体が目的となっている
これも「議題が決まっていない」ことにも通じますが、会議自体が目的化していると会議が長くなってしまいます。
よく”定例会議”と称して、ただ集まって話すだけというような似非(えせ)会議が存在します。
会議自体が目的となってしまうと、声が大きい人や地位の高い人の独演会になりがちで、一種のパフォーマンスの場となってしまいます。
特段、決めるべきことや話し合うべきことがないのであれば会議を開催する必要はないのですが、会議自体が目的化してしまうとその時間を埋めるかのように、ダラダラとお喋りをする時間に費やしてしまうのです。
同調圧力によって会議を行うことが良しとされるケースは少なくありません。
参加者が無駄に多い
参加者が無駄に多い会議とは、会議で話し合われる内容や会議で決める目的に関係のない人が出席しているような会議です。
本来であれば、課長やマネージャーといった役職者だけが参加すればいいにも関わらず部下も参加していたり、実際に業務を行っている人だけでいいにも関わらず上司が参加していたりというような会議があります。
このように、本来であれば参加する必要がない(参加する意味があまりない)人が参加すると、彼らの理解を促すための情報共有や当事者だけであれば必要のない補足説明に割く時間が必要になってしまうのです。
仕事をしないおじさんも会議には参加しているものです。
会議資料が用意されている
会議資料が用意されていることは一見良さそうに思えますが、これにより会議時間が長くなるのです。
多くの会議ではしっかりとした会議資料が用意されるのですが、会議資料があることでそれを見ることに多くの時間が費やされてしまうのです。
実際、会議の場で一同黙々と会議資料を読んでいる光景を見たことはありませんか?
本来であれば、会議資料は会議前に読み込み、会議の場ではそれに関連した発言を交わすことが目的なのです。
しかし、初めて目にする会議資料が会議の場に用意されることで、資料からの情報収集という時間を費やすこととなってしまうのです。
さして読まれもしない資料を作ってたりしませんか?
会議時間を短くするには?
ここまで「会議が長くなる5つの理由」について解説してきましたが、どうしたら会議を短くすることができるでしょうか?
ここからは、先ほど挙げた会議が長くなる5つの理由に基づいて会議時間を短くする方法について話していきましょう。
前提として、何の権限も無い平社員としてできる方法ということにします。
(何かしら権限を有する役職者などであれば、自己判断で会議をしないこともできるため。)
そのため、いわゆるコミュニケーションスキルがとても大事なるということは、予めお伝えしておきます。
改めて、こちらが会議時間を短くする方法です。
終了時間が決まっていない→会議の冒頭に終了時間を確認する
議題が決まっていない→会議前に議題を確認する
会議自体が目的となっている→会議の終盤に次の会議の目的を確認する
参加者が無駄に多い→そもそも参加しない/参加を要請しない
会議資料が用意されている→事前に会議資料を用意する(依頼する)
これらが会議が長くなる理由に応じた解決方法です。
それでは、それぞれの「会議時間を短くする方法」を解説していきます。
会議の冒頭に終了時間を確認する
会議の終了時間が決まっていない場合は、会議開始時に以下のように”確認”をしましょう。
ところで、会議の終了時間は何時でしたでしょうか? 皆さんお忙しいと思いますので、終了時間を決めて確認しておいた方が良いかと思いまして。
”終了時間”を確認することで、会議のタイムリミットを参加者に意識させることができます。
普段の会議が長いのであれば、会議を早く終わらせたいと思っている人は少なくないはずです。
これにより、会議参加者一同のコンセンサス(共通認識)が図られ、会議がスピーディーに進む可能性が高まります。
会議前に議題や目的を確認する
議題が決まっていない場合は、事前に議題や目的を確認しましょう。
例えば急に会議招集が掛かった場合、まずは招集者に会議の議題や目的を聞いてみます。
もしそこで会議の議題や目的が分かったのであれば、それを会議参加者に事前伝達してもらえるように会議の招集者に依頼をします。
仮に招集者に依頼しづらいということであれば、善意と称して自分から会議参加者に議題や目的をメールなどで共有すると良いでしょう。
これにより会議前に議題や目的を意識することになる、少なくとも会議では議題や目的を中心に話し合いがされる可能性が高まります。
会議の終盤に次の会議の目的を確認する
会議自体が目的となっている場合は、会議終盤に次回の会議の目的を確認しましょう。
例えば定例会議で毎週決まった曜日・時間に会議が予定されているのであれば、このように聞いて確認をしてみるのです。
ところで次回の定例会ですが、何について話すんでしたっけ?
もし決まっていないとしても、うっかり忘れたかのように問いかけることで、参加者は次回の会議の目的を考えることでしょう。
ただ、「定例の会議だから、まずは集まって話し合おう」というようにバカな返しが来る可能性があることは否めません。
もしそうなら諦めましょう。
そもそも参加しない/参加を要請しない
参加者が無駄に多い場合ですが、正直これはなかなか対応が難しいです。
まず、その会議で話し合われることに自分が関係ないのであれば、以下のように伝えて会議辞退を試みてみましょう。
こちらの件に関して知見の無い私が参加しても邪魔になってしまうと思うのですが、本当に参加してもよろしいのでしょうか?
あくまで、「参加したものの、参加しても迷惑ではないか?」というスタンスで尋ねることがポイントです。
もし理解のある上司である場合、あまり関係のない人を会議に招集することを見直してくれるかもしれません。
一方で、不必要な人(多くは上司)を会議に招集したくない場合は、以下のように伝えてみましょう。
次回の会議なのですが、正直業務ベースの話になってしまって、お忙しい中わざわざ(上司の)お時間を割いていただくのは申し訳ないので、そこで何か問題などがありましたら、別途ご相談させていただいた方がお手を煩わせないと思うのですが、いかがでしょうか?
あくまで「本当は参加してもらいたいんだけど、迷惑じゃない?」というスタンスで尋ねる(上司に決断をしてもらう)ことがポイントです。
上司を必要としている上で、あまり迷惑を掛けたくないという気遣いを見せれば、上司も自尊心を損なわずに会議を辞退してくれるかもしれません。
上司をコントロールするには「根回し」が大事です。
事前に会議資料を用意する(依頼する)
会議資料が用意されている場合は、会議の前にそれを共有してもらうようにしましょう。
会議の予定日時の連絡と併せて、会議資料を共有しておくことで、事前に資料に目を通した状態で会議への出席を期待できます。
これにより、事前に情報収集の時間を割くことができるはずです。
(もちろん中には会議資料に目を通さず会議に参加する人もいますが…。)
また、もしあなたがファシリテーターなのであれば「既に会議資料には目を通していただいているかと思うので、特に質問などがなければ本題に入ろうと思うのですが…」と進行を早めることもできます。
無駄に会議が長いことは百害あって一利なし
無駄に会議が長い会社、職場は多いものです。
しかし、無駄に会議が長いことは百害あって一利なしです。
会議が長いということは、それだけで会議に参加している人全員の時間が費やされているということであり、その時間にできた他の仕事ができなくなるということです。
そして参加者の数が多ければ多いほど、その職合やその会社の生産性が失われるのです。
長い会議の末に有益な決断や議論が行われるのであれば良いのですが、意味もなく時間だけが長い会議は参加者全員にとって害となるのです。
会議が長い5つの理由
良い会議とは一体どんな会議だと思いますか?