











この記事を読んでほしい人
- 近いうちに面接を控えている人
- 面接対策をしようと思っている人
- 苦労したエピソードがないと悩んでいる人
「苦労したこと」の答え方
面接においては「苦労したこと(もしくは、頑張ったこと)」を尋ねられることはよくあります。
そして多くの人は、この質問に対する答え方で悩んだり、答え方を間違えたりします。
なぜなら、この質問に対する回答には型があるからです。
しかしながら、この型を心得ていないがために闇雲にダラダラと今までの経験で苦労したことを話すだけになってしまうのです。
そこで、ここでは「苦労したこと(頑張ったこと)」に対する”回答の型”をお伝えします。
「苦労したこと」に対する5段階の回答
「苦労したこと(頑張ったこと」に対しての回答の型は5段階に分かれます。
それがこちらです。
- 困難に直面したエピソード
- 自身の壁となっている原因
- その壁に対する試み
- その試みを行った上での結果と学び
- 学びの活かし方
基本的にはこのように順序立てて答えることで、相手へ伝わりやすくなり、かつ共感を得やすくなると考えられます。
それでは、一つずつ解説していきましょう。
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1困難に直面したエピソード
まずは、自分が取り組んでいたことで困難に直面したエピソードを話します。
”直面した困難”=苦労なので、どんな困難に見舞われたのかを具体的に伝えます。
これによって、あなたが苦労に直面したきっかけを聞き手に認識させることができます。
ここで大事なのは、直面した困難が一体どれほどのものなのかを聞き手が測れることであるため、なぜそれが困難であるのかを示す必要があります。
この点が抜けてしまうと、聞き手は「果たして本当に苦労したのか?」という疑問を持つに至ってしまいますので注意しましょう。
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2自身の困難となっている原因
次に、何が原因で困難となっているのかを話します。
困難の原因となっていることを伝えることで、ここからそれを乗り越えるきっかけだということを聞き手に認識させることに繋がります。
また、仕事においても課題や問題の解決・改善において原因を把握することが必要であるため、困難となっている原因を認識しているということはアピールにもなります。
この点が抜けてしまうと、次の困難に対する試みが単なる思い付きとして認識されてしまうかもしれません。
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3その困難に対する試み
続いて、困難を打破するために行った試みを話します。
ここでも何を行ったのか具体的に伝えるのはもちろんですが、原因に基づいて行ったことを伝えることが重要です。
先ほども伝えたように、闇雲な試みであると認識されてしまうと無思考・無鉄砲な印象を持たれてしまうかもしれません。
そのため、困難の原因に基づく施策・改善法であることを示すようにします。
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4その試みを行った上での結果と学び
そして、困難に対する試みを行った上での結果とそこから得た学びを話します。
困難が解消されたか否かはあまり重要ではなく、そこで得た結果から何を学び取ったかが重要なのです。
何事も成功と失敗がありますが、その時の状況や運によって成否は左右されます。
しかし、そこまでの過程において何かしら学べることはあるものです。
そのため、困難に直面して打破しようとするまでの間で、どんな学びが得られたのかを伝えることで、何事からも学び高めようとする姿勢を聞き手に伝えることができます。
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5学びの活かし方
最後に、「苦労したこと」で得た学びを仕事でどのように活かすことができるのかを話します。
前のステップで伝えた”困難に立ち向かう過程において得た学び”を他の物事=仕事における活かし方を提唱します。
これによって、聞き手は「学びを活かせる人」だという認識を持つことに繋がります。
「苦労したこと」に対する回答例
それでは、先ほど紹介した「『苦労したこと』に対する5段階の回答」に基づいた回答例を挙げてみましょう。
過去に”苦労したこと”のエピソードがあればお聞かせください。
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1困難に直面したエピソード
現職での労務管理システムの営業での話しなのですが、新規開拓をしたクライアントの3ヶ月以内での早期解約が相次いだのです。
前年までの3ヶ月以内での早期解約率は17%だったにも関わらず、その年は第二四半期終了時点で38%と約2倍以上に上昇していたのです。
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2自身の困難となっている原因
そこで、「なぜ早期解約率が急激に上昇してしまったのか」を把握するために、早期解約に至った顧客一社一社にヒアリングをしてみたところ、「新たに導入した3ヶ月ごとのバージョンアップによって使い勝手が変わってしまうから」ということが原因として挙がってきました。
ちなみに、その年から3ヶ月毎のシステム内ツールの拡充をプログラムとして組み込み、それによる顧客満足の向上を目的に営業をしていたのです。
その甲斐もあって、新規クライアントの獲得に弾みがついたのですが、一方で顧客に混乱をもたらしてもいたということが分かりました。
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3その困難に対する試み
そこで、私はこれらの問題を基に「3ヶ月毎のバージョンアップのタイミングでオンラインセミナーの実施」を上司に提案しました。
バージョンアップのタイミングで1時間ほどのオンラインセミナーを行うことで、顧客のシステムへの理解促進と疑問点の洗い出しができ、それによってクライアントの早期解約を防止につながるのではないかと考えました。
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4その試みを行った上での結果と学び
そしてまずは私が所属するチームだけ以降の二四半期に渡りオンラインセミナーを行ったところ、早期解約率が20%まで低下したのです。
この結果を受けて、他のチームでも3ヶ月毎のオンラインセミナーを実施するようになりました。
この出来事から、良し悪しに関わらず状況変化においては何かしらの原因があり、その原因把握に努めることで何かしらの糸口が見出せるということを学びました。
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5学びの活かし方
そしてもし御社に転職した暁には、ここで得た学びを基に状況変化に対して疑問を持ち、その原因追求に励むことで多くのチャンスを作り出すよう努めた参りたいと思っています。
面接では思い通りに話すことができません。そのため面接練習が重要なのです。
なぜ「苦労したこと」を訊かれるのか?
ここまで、”「苦労したこと」の答え方”について解説してきました。
しかし、なぜ面接において「苦労したこと」を問われるのでしょうか?
それは、困難に直面した時こそ人間性や思考法が表れるからです。
また、仕事の本質は「何らかの課題や問題を解決すること」です。
それゆえ、課題や問題といった困難にどのように対応するのかを伺い知るためにも、「苦労したこと」を問うのです。
このように質問の意図を把握しておくことで、聞き手に寄り添った回答をすることにもつながります。
もし面接で「過去に苦労したことのエピソードがあればお聞かせください。」と訊かれた場合は、この質問が自分の人間性や思考方が問われているのだということを認識した上で回答すると良いでしょう。
面接官から色々質問されるのが面接ですが、こちらから質問をすることも面接です。
内容よりも伝え方が重要
新卒・中途問わず、「過去に困難に直面したエピソードはありますか?」という質問を受けます。
そこで重要なことは、段階を踏まえて答えることです。
闇雲になんとなく、苦労したことや、それに対して取り組んだことを答えても聞き手には伝わりません。
質問の意図を踏まえ、どのように回答すれば相手に理解してもらえるかを考えて答えることで、しっかり困難に対峙する人物であるということが伝わるはずです。
これから面接に臨む予定のある人は、おさらいをしておきましょう。
「なかなか面接に受からない」という人は、面接対策が不十分なのかもしれません。
転職エージェントに相談することで、課題が洗い出せるかもしれません。
転職をする場合、多くの人は一人で行います。
しかし一人だと、面接における自分の課題や問題が見えてきません。
一方で転職エージェントに任せれば、面接対策をしてくれます。
そのため、あなたの面接における課題を洗い出してくれるはずです。
ただ、ひとえに転職エージェントといっても、「求人数が多い」「新卒・第二新卒向け求人が多い」「高年収の求人を扱っている」「専門職系の求人を扱っている」「地方求人が多い」など、各転職エージェントによって特徴や強みはバラバラです。
したがって、これらを理解した上で”自分の状況に合った”転職エージェントを活用することで、満足のいく転職を叶えることができます。