この記事を読んでほしい人
- 今よりも幸せになりたい人
- 最近何もかもうまくいっていない人
- 自分自身を変えて生きたいと思っている人
親切が最強のライフハックである理由
最近、あなたは誰かに親切にしましたか?
もしYESと答えた人であれば、あなた自身にポジティブな影響があったはずです。
改めて、親切は最強のライフハックです。
お金がなくても、地位が高くなくても、人脈がなくても、意識さえすれば誰でもできる行為です。
なぜ親切をすると自分にポジティブな影響を与えるのかというと、多くの理由があるからです。
驚くかもしれませんが、誰かに親切にしただけで以下の効果があるということが科学的に証明されているのです。
親切によって焦りがなくなり余裕が生まれる
親切によって幸福感を得られる
親切によって心身が改善する
親切によって脳が活性化する
親切によって性格が変わる
親切によって逆境に強くなる
親切によってモテる
一つの些細な親切によって、自分自身にこれだけの良い影響があるのです。
しかし、これだけ見てもまだ信じられないかと思いますので、実際にこれらの影響が現れたという証拠について紹介していきましょう。
親切によって焦りがなくなり余裕が生まれる
誰かに親切にすると、焦りがなくなり余裕を持てるようになります。
ペンシルベニア大学での実験で、研究者たちは「時間がない」という感覚を緩和するために二つの方法を試しました。
(1)被験者に対して自由時間を与え、好きに過ごすように伝えた
(2)被験者に対して時間を与え、その時間を誰かの手助けに使うように伝えた
その後、被験者たちには次のような質問をしました。
- あなたには自由に使える時間がどれくらいありますか?
- あなたは普段どのくらい「時間がない」と感じていますか?
その結果、(2)誰かの手助けをした被験者の方が、(1)自由に過ごした人と比べて「時間がない」という感覚が和らいでおり、さらにアンケートでは「能力がある」「仕事ができる」「人の役に立てる」という項目で高く己評価をしていました。
おそらく、誰かに親切にすることで心に余裕が生まれることにより、時間に対する切迫感も薄れるのだと考えられます。
余裕を持てると、不安も感じづらくなるものです。
親切によって幸福感を得られる
誰かに親切にすると、自分自身が幸福感を得られます。
ハーバード・ビジネス・スクールの研究で、被験者に5ドルもしくは20ドルを渡し、以下のように指示し、被験者の幸福度を指示を実行する前後でどのように変化するのかを調べたのです。
(1)自分のために使うように伝えられたグループ
(2)他人のために使うように伝えられたグループ
その結果、(1)自分のために使ったグループでは幸福度に変化が見られなかったのに対し、(2)他人のために使ったグループは幸福度が高くなっていたのです。
そして、金額による違いは見られませんでした。
参照元 BE HAPPIER: SPEND MORE MONEY ON OTHERS - Pacific Standard
少しの金額でも良いので、誰かのためにちょっとしたプレゼントをするだけで、自分自身の幸福感が増すでしょう。
また、心理学者ソニア・リュボミアスキーによる研究で、473名の参加者を以下のように4つのグループに分け、6週間過ごしてもらいました。
(1)社会に役に立つような行動をする
(2)特定の誰か(友人など)に対して親切にする
(3)自分に親切にする(休憩を取ったり、ご褒美をあげたり)
(4)普段通りに行動する
その結果、(1)社会に役に立つような行動をしたグループと(2)特定の誰か(友人など)に対して親切にしたグループの参加者は幸福感が増し、気分も改善したのです。
一方で、(3)自分に親切にしたグループの参加者には特に変化がありませんでした。
知り合いでも知り合いはなくとも、誰かに対して親切にすることで幸福感が増すはずです。
親切にする相手がいないと幸福感が低下するというのはある意味納得です。
親切によって心身が改善する
誰かに親切にすると、心身ともに改善します。
カリフォルニア大学の実験で、ある会社の従業員を対象に、特に目的などは伝えず、週1回特定の記録を4週間とってもらいました。
- 今どのような感情を持っているか?
- その週にどのようなポジティブ/ネガティブな体験をしたか?
- 仕事の満足度はどれくらいか?
そして記録を取る上で、以下のように2つのグループに分けて調査をしました。
(1)些細なことでも構わないので、同僚に対して親切にするように伝えられた上で記録を取ったグループ
(2)何も伝えられず記録を取ったグループ
その結果、(1)同僚に親切にしたグループは、人生と仕事の満足度が向上し、気分の落ち込む頻度が減少していたのです。
そして、親切にした方もされた方も、同じ位オートノミ―(仕事への自信)が向上していたのです。
さらに、親切にされた人は、その後誰かに親切にする確率が何もしなかった人と比べて3倍になっており、親切は伝染するということも分かりました。
また、こんな研究結果もあります。
被験者の毎日のストレスレベルと、何かしらの親切の関係性を調べました。
その結果、小さくとも普段から親切なことをしている人ほどポジティブな感情であることが多く、メンタル悪化にも強く、ストレスを抱えづらかったのです。
一方で、親切なことをすることが少ない人ほどネガティブになりやすく、ストレスからの回復力も低かったのです。
参照元 Prosocial Behavior Mitigates the Negative Effects of Stress in Everyday Life - SAGE Journals
つまり親切な行為をすることで、心身の調子が上向くのだと言えます。
親切な行為以外のストレス解消法も知っておいて損はありません。
親切によって脳が活性化する
誰かに親切にすると、脳が活性化します。
サセックス大学の研究で、親切に関する36件の論文をメタ分析し、併せて以下の2つのパターンに分けて1150人の脳をファンクショナルMRIで親切をした人の脳がどう変化したのかを調べました。
(1)単なる親切:他人に良いことをしたい
(2)戦略的親切:見返りを求める親切
その結果、(1)他人に良いことをしたいう理由で親切にした人は、脳内で多くの箇所が活性化していたのに対し、(2)見返りを期待して親切にした人は、親切にした側もされた側もお互いが損をしていたのです。
参照元 A comparative fMRI meta-analysis of altruistic and strategic decisions to give - Science Direct
このことから、親切をすることで脳が活性化し仕事にも好影響を及ぼす可能性があると言えるでしょう。ただし、下心のない親切が必要ですが。
姿勢を正すだけでも活性化を促します。
親切によって性格が変わる
誰かに親切にすると、自分の性格がポジティブに変わります。
メンドーザ・カレッジ・オブ・ビジネスで、被験者に「自分の身に起こった出来事」を10日間にわたって記録してもらい、その上で性格診断をしてその変化を調べました。
その結果、他人へ親切にした翌日には外向性、協調性、開放性が向上し、さらにその翌日にはモチベーションの向上も見られたのです。
このことから、親切にすることで自分の性格をも良い方向に変えることにつながります。
ちなみにあなたは自分自身のパーソナリティを本当に理解できていますか?
親切によって逆境に強くなる
誰かに親切にすると、逆境力(逆境を跳ね返す力)が付きます。
2012年にイェール大学のSteven Southwick博士が行なった研究(過去20年間のレジリエンス=逆境力の文献をリサーチ)によると、逆境に強い人ほどストレスが増した時、なぜか他人に対して親切になるという傾向があったということです。
参照元 Resilience: The Science of Mastering Life's Greatest Challenges - Steven M. Southwick (著)
つまり逆説的に言うと、親切な人はストレス時=逆境な時ほど余裕を持てるということではないでしょうか。
失敗した時や不遇な時こそ他人に親切にすると良いのかもしれません。
親切によってモテる
誰かに親切にすると、モテます。
オックスフォード大学やバース大学の研究によって、男女ともに利他的=親切な人に対して魅力を感じるということが言われています。
32名の女性と35名の男性に対して、異性の他人への親切な行為について評価してもらいました。
その結果、男女ともに相手に対して長期的な交際相手としての魅力を受けていたのです。
また詳細は省力しますが、マルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルクで18歳~44歳を対象に行った長期パートナーに求める性格を調べた研究においても、親切であることが最も求められるという結果でした。
つまり、親切な行為は他人を魅了することにつながるということです。
職場でなぜかモテる人も、モテる理由は親切さにあります。
相手からの親切による効用
ここまで親切にすることで得られる良い影響について紹介してきましたが、実は相手から親切にされることでも良い影響を得られるのです。
ハートフォードシャー大学の心理学者リチャード・ワイズマンの研究によると、人は助けてくれた人よりも「助けてあげた人」のことを好きになるのだそうです。
参照元 influence: The Psychology of Persuasion (Collins Business Essentials) - Robert B Cialdini PhD (著)
つまり、誰からから親切を受けることで、あなたに親切にした相手はあなたのことを少しばかり好きになるのだと言えます。
親切はするだけでなくされることによっても良い影響があるのです。
そう考えると、もっと気軽に他人にサポートを求めても良いのかもしれません。
相手にサポートを求めることのメリットについて詳しくはこちらです。
他人に親切にするには?
ここまで親切をすることで得られる効果について話してきましたが、改めて誰かに親切にするだけで良い影響を受けられるということが分かったかと思います。
しかし親切の好作用を知っても、他人に親切にすることに身構えてしまう人は少なくないでしょう。
特に大人になればなるほど、他人への親切は小恥ずかしかったりするものです。
「親切にしてあげよう」と思っても、自分のキャラクターやプライドが邪魔をして行動に映せなかったという記憶は誰にでもあるのではないでしょうか。
僕が考えるに、親切心が芽生えると同時にこんな考えも頭によぎるために親切な振る舞いを躊躇してしまうのではないでしょうか。
親切にしたらお節介かな。
親切にしたら下心があると思われるかな。
そこでオススメしたいのは、「親切にするのは自分のため」と思うようにすることです。
親切にすることは先ほど紹介したように、自分自身に多くのメリットがあります。
そのため、それを思い出し、あくまでも親切は自分のためだと思うことで親切な行為への抵抗感を払拭するのです。
ちなみに、これが下心だと思う人もいるかもしれませんが、下心とは”相手からのお返しの期待”であって、親切な行為からのお返しではありません。
親切な行為に抵抗があるという人は、「自分のために相手に親切にする」というように考えてみてはいかがでしょうか。
ペイフォワードを生むことこそ親切の最大の利点
この記事では、親切が最強のライフハックである理由について話してきました。
その中で、親切は伝染するという研究結果について紹介しましたが、まさにこれこそが親切の最大の利点ではないかと思います。
ほんの些細な行為で自分だけでなく、相手もそして周囲も変えていける可能性を秘めています。
また、他人を変えるにはまず自分からではありませんが、もしかすると親切こそがその最短ルートなのかもしれません。
これを機に、ちょっとした親切をしてみてはいかがでしょうか?
親切によって得られる効果
瞑想も簡単にできて、意外なほど自分に好影響を与えるので試してみませんか?
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