何の仕事をするかより誰と仕事をするかを重視することこそ、仕事で幸福感につながる。
ブリガムヤング大学の研究によると「職場に仲のいい友人が3人いるだけで96%も人生の満足度は高くなる」とのこと。
そしてそこで得る幸福度=自分の今の年収が2倍になるのと同じくらいあるとのこと。— ケイ THE 雑学おじさん 21時〜23時に活発に発信中 (@mikaitabi) September 20, 2020






この記事を読んでほしい人
- 職場で仲の良い人がいない人
- 日々、一人黙々と仕事をしている人
- 仲の良い同僚はいるが孤独感を抱いている人
目次
職場で孤独になることの弊害
「企業をむしばむ『職場で孤独』」という記事にも書かれているように、最近は職場での孤独感に悩んでいる人は少なくありません。
しかしそれを単に「ちょっと寂しいだけだから」と放置していると、実は思わぬ弊害があるのです。
もちろん、プライベートでは孤独を感じないほど家族や友人に恵まれているのであれば良いのかもしれませんが、ほとんどの人は生活の大半の時間を職場で過ごしているということを忘れてはいけません。
従業員のエンゲージメント、強み、幸福に関するアメリカのコンサルタントであるTom Rath氏は、「Vital Friends: The People You Can't Afford to Live Without」で、”仲の良い人は自分の近くにいることがとても重要”だと言ってます。
では、職場で孤独になるとどのような弊害があるのでしょうか?
健康リスクが増す
孤独になると、脳卒中や心疾患の発作の可能性が30%も高まるそうです。
孤独感は、先進国で最大の死因である脳卒中や心疾患の発作を起こす危険性を30%も高める。
またここまでのリスクはなくとも、孤独になると慢性的な疲労感や慢性痛を感じやすくなったり、鬱傾向になりやすいとも言われています。
このように職場で孤独化してしまうと、健康にリスクを抱えることにつながってしまうのです。
寿命が短くなる
孤独によって健康リスクが生じるということで察しが付いた人もいるかもしれませんが、さらに寿命まで縮めてしまうかもしれません。
カリフォルニア大学アーバイン校のサラ・プレスマンによる研究も、カシオポの説を裏付けるものとなっている。その研究によると、肥満は20%、飲酒は30%、喫煙は50%も寿命を縮めるのに対して、孤独感はなんと70%も寿命を縮める。
飲酒や喫煙が寿命を縮めるのは言うまでもありませんが、孤独はそれ以上の悪影響をもたらするということです。
また、ブリガムヤング大学が148件の観察研究を基に行ったメタ分析(約30万人の健康状態を7年半追跡調査)によると、友人関係が充実している人は、そうでない人に比べて早期死亡率(平均寿命よりも早く亡くなる確率)が50%も下がるという結果があります。
これは裏を返すと、孤独に陥ると早期死亡率が高まるとも言えるでしょう。
孤独の保険として、職場以外のコミュニティに所属したり仕事を掛け持ちすることをオススメします。
仲の良い人を増やせばいい?
ここまで見れば、職場で孤独になってしまうことのリスクは予想以上に大きなものだということは分かったのではないでしょうか。
では、孤独のリスクを無くすために職場で仲の良い人を数多く作ればいいのでしょうか?
しかし、そうではありません。
孤独を解消するというと”友人を多く作る”と考えてしまいがちですが、仲の良い人を数多く作っても孤独によるデメリットが解消されることにはつながりません。
こちらをご覧ください。
アイルランドのトリニティカレッジを筆頭にいくつかの大学の研究で、米国に住む1839人の18歳~70歳までの過去にトラウマ体験を経験した男女を対象に、彼らの孤独レベル及び鬱や不安の傾向を測りました。
そしてこれにより、どのような孤独状態が人のメンタルに異常を来すのかを調べたのです。
この結果、全体の17.1%が平均以上に孤独を抱えており、また孤独には3つのタイプがあり、それぞれ影響度合いが異なることが分かったのです。
- 社会的孤独:友人や所属しているコミュニティの数が少ない
- 感情的孤独:友人の多少にかかわらず、親友と呼べる人が一人もいない
- 両性孤独 :1と2どちらも抱えている
そしてこれら3つの孤独タイプのうち、社会的孤独についてはメンタルへの影響が低い(鬱病の発症率が低い)一方で、感情的孤独と両性孤独に関してはメンタルへの影響が高い(鬱病発症率が高い)ということでした。
つまり、職場で仲の”良さそうな”同僚を数多く作ってもあまり意味はなく、むしろ少人数でも何でも言い合える同僚を作らなければいけないのです。
したがって、人間関係をしっかり構築することが職場で信頼できる同僚を作ることにつながるはずです。
職場での孤独が解消されないのであれば、転職した方が幸福度は高まるはずです。
もしあなたが高い知性の持ち主であれば…
基本的に孤独というのは、多くの人にとって悪影響を及ぼすものです。
特に人生のほとんどを占める仕事や職場においては、人間関係を築く力が孤独から身を守ると言っても過言ではありません。
ただし、もしあなたが高い知能の持ち主なのであれば話は変わります。
というのも、シンガポール・マネージメント大学とロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの研究によると、知性の高い人に関しては、友人が少なくて孤独な方が幸福度が高いということが言われているからです。
研究者曰く、それは「知性の高い人は大きな目標の達成や、それに挑戦をしている時に特に普通の人と比べて幸福を感じるため、人間関係をあまり重視しない」からではないかとしています。
しかしこれはあくまで高い知性を持った人に限られる話ですので、基本的には職場で孤独に陥らないようにした方が良いでしょう。
一方で孤独とは無縁な”幸福な職場”ってどんな職場なのでしょうか?
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