
そこで人を見極めるわけですし。


むしろ面接では決して人を見極めることはできません。
でも、面接力が高い企業ほど採用できていると思うんですが。


でも採用において大事なことは、採用した人がその後活躍することですよね?
採用しても活躍できなければ意味がないどころかマイナスですね。


ただ面接では、採用した人が後に活躍できるかを判断することはできないのです。






この記事を読んでほしい人
- 面接に落ちて落ち込んでいる人
- 面接で全てが決まると思っている人
- 面接で人を見極めてられると考えている企業
「面接は意味がない」lことは科学的に証明されている
ほとんどの企業は採用をする場合、その判断を面接に委ねます。
そこで応募者の人柄を見て、志望動機、実績、経験、スキル、強み・弱みなどをヒアリングして、その応募者が自社に見合うのか、入社後に活躍できそうかを見定めるわけです。
しかし、企業が採用する場合に設ける一般的な面接は意味がないのです。
つまり、面接での評価と入社後に活躍できるかどうかということに関連性はないのです。
そしてそのことは科学的に証明されています。
面接での評価と入社後のパフォーマンスは無関係
面接での評価と入社後のパフォーマンスは無関係だということを示唆した研究があります。
面接時の印象と就職後のパフォーマンスの違いあるある。
面接時の印象は良かったのに仕事ができない一方で面接時の印象は悪かったのに仕事ができる。1998年のアイオワ大学の研究で「仕事でパフォーマンスを発揮できるかを事前に分かるのか?」調べたところ、面接の相関性はわずか0.38だった。 pic.twitter.com/8ArnKIi6rK
— ケイ THE ただの雑学おじさん📚 (@mikaitabi) June 30, 2020
アイオワ大学のフランク・シュミットとミシガン州立大学のジョン・ハンターが、「面接時の評価から職務能力をどれほど予測できるか?」ということを目的に、85年分にわたる様々な研究をメタ分析をしたのです。
この研究では、以下の19項目において面接時の評価と入社後のパフォーマンスの相関関係(相関係数)を調べました。
※ちなみに相関係数が0.6を超えれば、相関関係は有意(つまりここでは、その項目と入社後のパフォーマンスの関連性が高い)だとされています。
そして各項目と入社後のパフォーマンスの相関関係がこちらです。
項目 | 数値 |
1.GMAT | 0.51 |
2.プレッシャーの掛かるインターンシップ | 0.54 |
3.企業への忠誠心を測るテスト | 0.41 |
4.誠実性を測るテスト | 0.31 |
5.事前に質問を用意して行う面接 | 0.51 |
6.事前に質問を用意せずに行う面接 | 0.38 |
7.職業知識テスト | 0.48 |
8.プレッシャーの掛からないインターンシップ | 0.44 |
9.グループディスカッションでの他者評価 | 0.49 |
10.行動の一貫性を測るテスト | 0.45 |
11.経歴照会 | 0.26 |
12.類似した業務経験年数 | 0.26 |
13.個人情報照会 | 0.35 |
14.外部評価施設による評価 | 0.37 |
15.研修・体験 | 0.11 |
16.学歴 | 0.10 |
17.興味・関心 | 0.10 |
18.筆跡 | 0.02 |
19.年齢 | -0.01 |
この結果から、最も相関性の高いプレッシャーの掛かるインターンシップ(職業体験)ですら、0.54しかないのです。
※0.6以上でないと関連性があると言えません。
そして、多くの企業が行っている面接に関して言うと0.38しかないのです。
(事前に質問を準備して行ったとしても0.51)
したがって、面接を行ったとしても入社後の活躍の可能性を推し量ることはできないのです。
つまり、「面接は意味がない」のです。
面接に落ちても、それは能力が無いというわけではない
面接に落ちると自分の能力を疑いたくなります。
しかし面接に落ちたとしても、決してそれはあなたの能力の有無を示すものではないのです。
仮に面接で高評価を得て採用されたとしても、入社後にその期待に応えられことは約束されているわけではないのです。
だからこそ、面接に落ちたとしても自分の能力に疑問を感じる必要はまったくないのです。
そもそもあなたは自分の強みや特性を把握していますか?
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企業を判断するためには?
ここまで、企業が人を判断する面接には意味がないということについて話してきました。
では一方で、面接を受ける側が企業を判断するという点についてはどうでしょうか?
僕は企業も個人も対等であると考えており、したがって面接を受ける立場であっても企業を判断するべきだと考えます。
しかし多くの人は、その会社で仕事をしたことがないため判断するのは難しいと思っています。
ですがこの時代は多くの情報が溢れています。
そのため企業に入社していなくとも、その企業の実態を伺い知ることはできるのです。
例えば、僕は転職を考えている人に対して、企業選びの際に3つのポイントを確認するようにアドバイスしています。
それがこちらです。
- 取引先の業界/業態
- 評価制度/評価基準
- 社内の雰囲気
詳しくはこちらの記事で話しています。
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転職時の企業の選び方!企業選びで重要な3つのポイントとその解説
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また巷には、多くの企業に対する口コミも溢れています。
もちろん口コミであるため真偽が定かではないものもありますが、確度が高い情報も散見されます。
現在その企業働いている人や過去に働いていた人の評価というのは、バカにできないものです。
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加えて、求人サイトや求人誌から読み取れる情報もあるのです。
僕が採用市場に10年以上身を置く中で、ある特定のキーワードが求人に盛り込まれている場合、そのキーワードと実態がかけ離れている企業が多く見受けられました。
つまり、むやみやたらと企業が謳っているポジティブな文言には注意を払うことで、入社すべきでない企業を判断することはできます。
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ここで伝えたように、企業が面接で人を判断するように、人も企業を判断することも当たり前で、かつその判断材料になる情報は探すことさえずれば自ずと出てくるのです。
面接官は人を見るプロではない
よく「面接官は人を見るプロだ」ということを耳にします。
しかしこの記事で伝えたように、面接官だとしても人を見る目なんて持っていないのです。
面接で合否を判断されると、その判断が自分自身の価値のように感じてしまうかもしれません。
しかし全くそうではなく、あくまでその面接官や企業の主観でしかなく、自分自身の価値とは一切関係ないのです。
それを理解できていれば、面接に落ちた時のショックは大分和らぐのではないでしょうか。
面接には意味がありませんが、面接に受かることはあなたにとって重要です。
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