







この記事を読んでほしい人
- なかなかお金が貯まらない人
- 節約を考えている人
- 節約をしている人
効果的な節約とは?
では、効果的な節約とは一体何でしょうか?
それは”変動費の節約”です。
これはどういうことかというと、まず僕らの生活コストの中には”固定費”と”変動費”があります。
固定費とは、日々決まって掛かる(定期的)お金のことです。
一方で変動費とは、突発的に掛かる(不定期的)お金のことです。
固定費と変動費
固定費と変動費について分かりやすいように、それぞれの内訳を見てみましょう。
■固定費
・家賃
・光熱費
・食費(自炊で使う食材など)
・通信費(携帯電話やインターネット)
■変動費
・交際費(飲み会、映画、イベントなど)
・昼食費(仕事中のランチなど)
・交通費(電車、バス、タクシーなど)
そしてこの2つの費用(コスト)の内、”変動費”を節約することが効果的な節約につながるのです。
では、なぜ変動費の節約が効果的なのでしょうか?
お金持ちほど、変動費に対してシビアです。お金持ちとはどういう考えを持っていると思いますか?
変動費を抑えるべき理由
変動費の方が節約効果が高いからです。
変動費の節約であれば、現状100を0にすることが可能なのです。
例えば、飲み会を1回キャンセルしたり、毎日ランチで通っているお店(500円)をお弁当にする(数十円)だけで、大幅なコストカットにつながります。
行きたかった飲み会に行かなかったり、その日のランチは普段行くお店にいかなかったりと、あるべきだったものを無くすことができます。
もちろん多少のストレスを感じるかもしれませんが、そのストレスが持続することはありません。
一方で、固定費の節約をした場合、現状100%とすると、仮に頑張って節約したとしても70%くらいにしかなりません。
月々必ず掛かる固定費(光熱費や食費など)を削ったとしても、それを0にすることはできません。
また抑えたとしても、微々たる金額にしかなりません。
なぜなら固定費=ライフラインであるため、大幅に削れば生活が困窮してしますし、それ以前に相当なストレスを感じるでしょう。
想像してほしいのですが、夕食のご飯の量を減らしたり、熱い日や寒い日にエアコンを付けずに過ごしたり、電話で伝える要件を全てメールにしたり、これをやるのはかなりストレスが溜まりませんか?
このように日々ストレスを感じるような節約は長続きしないものです。
このように2つのコストを比べてみると、変動費の節約の方がより効果的で、かつストレスなく節約できるのです。
実際に僕も節約しようと思った時、食費や光熱費を削ったことがあります(おそらくほとんどの人は”節約”と言うと、この2つを削るのではないでしょうか)。
夕食をもやしやキャベツだけの野菜炒めにしてみたり、熱い日でも扇風機だけ、寒い日は家の中でダウンでしのぐというような節約を試みたことがあります。
しかし結果的に2週間しか持ちませんでした。
やはり毎日貧相すぎる食事や、家の中で熱い寒いと感じることが日々ストレスとなり、続かなかったのです。
加えて、(2週間で)節約できた金額というのも2000円程度にしかならなかったのです。
この経験から、固定費を節約するよりも、飲み会やランチなどの変動費を節約する方がストレスもなく節約できる金額も多いということに気づいたのです。
節約どころか「いつの間にかお金を使ってしまっている」という人もいませんか?
節約と時間
節約をする場合、時間との兼ね合いも考えた方がいいでしょう。
どういうことかというと、節約のために有益な時間を浪費してしまう可能性があるからです。
これは昔僕もやっていましたが、自転車で3分で行けるスーパーだと1,500円、一方で自転車で20分の距離にあるスーパーだと300円安く(1,200円)買えるという理由で遠い方のスーパーに行くようなことです。
これは300円のために約35分を要することから、効率的ではありません。
35分あれば、その時間で他の家事や副業に時間を使った方がはるかに生産的ではないでしょうか?
もし約35分使うことで1,000円以上の節約が可能であるなら、遠い方のスーパーに行くのも一理あるかもしれません。
しかし多くの人が、このような節約額と時間を比較した際に、おおよそ非効率な節約をしているものなのです。
ちなみに、お金と時間に対して人が感じる価値観を調べた実験があるので、ここで紹介します。
1981年に、行動経済学者ダニエル・カーネマンと共同研究者のエイモス・トヴェルスキーは、「私たちにとってお金と時間の価値は一定なのだろうか」と考えた。
そこで彼らは181人の被験者に次の2つの質問をした。
(1)あなたは125ドルのジャケットと15ドルの電卓を買おうとしている。しかし、支店に行けば電卓を10ドルで買えるという。支店までは車で20分。あなたは支店に行きますか?
(2)あなたは15ドルのジャケットと125ドルの電卓を買おうとしている。しかし、支店に行けば電卓を125ドルで買えるという。支店までは車で20分。あなたは支店に行きますか?
実験の結果、68%の人は15ドルの電卓を5ドル安く買えるなら20分かけて別の店まで行くが、125ドルの電卓を5ドル安く買うために同じ労力を費やすという人は29%だった。
どちらも5ドルの節約になるが、支払う金額に対して5ドルの占める割合が大きい場合だけ、実際に行動を起こすようだ。つまり、節約の割合が人間の価値認識を変えている。
このように、人は節約の割合で考えるため、何割引きかを基に節約するかどうか判断するのです。
そのため先ほどのスーパーの話を基にすると、1,500円が1,200円という20%割引につられて、節約のために時間を費やすのです。
一方、例えばパソコンを買う場合に、車で10分の家電量販店だと200,000円、車で30分の家電量販店だと195,000円という状況において、多くの人は「たった5,000円だ」と思い車で10分のお店で購入するのです。
この場合、金額としては大きいにも関わらず割引率が2.5%しかないため、あまり魅力的に映らないのです。
結果的に、スーパーでの節約額300円のために35分を費やすのに、パソコンでの節約額5,000円のために40分を費やすことはしないのです。
このように、心理的な作用によって効果的な節約ができないということも、節約においては考えるべきことだと言えるでしょう。
”何にお金を使わないか”も大事ですが、”どうお金を使うか”も大事なことです。
節約において大事なこと
節約において重要なことは、「固定費よりも変動費」「割引率よりも割引額」です。
節約と言えど、ただやればいいわけではありません。
効果的な節約をしないことには継続できませんし、そもそもお金も貯まりません。
この2つを押さえた節約こそ効果的な節約であり、継続的にお金を貯めることにつながるはずです。
効果的な節約をするために
お金の節約は大事ですが、執着しすぎると危険です。他人から嫌われてしまいます。
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【解説】お金に執着すると、なぜ他人に悟られて嫌われてしまうのか?
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