









参照元 総務省2019年度「家計調査」

参照元 2010 年『国民読書年』に向けて現代人の読書実態を調査 『現代人の読書実態調査』 - 財団法人 出版文化産業振興財団




この記事を読んでほしい人
- 普段あまり本を読まない人
- 今よりも収入アップしたい人
- 何冊も読むのが辛いという人
なぜ読書量が多いほど年収が高くなるのか?
一度は「本をよく読む人ほど年収が高い」なんて話を耳にしたことがあるかもしれません。
これは、様々なデータによって証明されています。
一方で、「そもそも年収が高くてお金があるから、たくさん本が買えるのでは?」という疑問を持つ人もいるかもしれません。
しかし、こちらをご覧ください。
パドヴァ大学で、1920年〜1956年の間に生まれた人たちを対象に、家にどれぐらいの本を置いてあったのかということと収入の関係を調べたところ、子供の頃に学校以外で自分が読みたいと思う本を最低10冊読んだ人は、何も本を読まなかった人に比べて大人になった時の年収が21%もアップしていたそうです。
— ケイ THE 雑学+豆知識を発信中→誰かとの会話のネタにご活用ください。 (@mikaitabi) May 20, 2021
この研究によると、子どもの頃に本を多く読んだ人の方が高収入であったということが分かったのですが、あくまでも両親の職業と将来の年収はほぼ関係がなかったそうです。
つまり、多くの書籍を買えるだけのお金を持っているか否かということは、読書量の多さに起因しないということです。
さらに、家にある本の量と年収との関係もなかったとのことで、あくまでも”読んだ量”が収入に影響を与えるということです。
とりあえず、読書量が多い人ほど収入が高くなるということは分かったかと思います。
では改めて、なぜ読書量が多いほど年収が高くなるのでしょうか?
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単純に考えると、
- 本を読む
- 知識が増える
- それを活かして活躍の場が拡がる
- 収入に反映
このような感じではないでしょうか?
しかし、そう単純なことではなく、読書量が多いだけで収入が高くなるわけではなさそうです。
収入を高める読書には、この2つのことが関係していると考えられます。
難しい本を読むこと
自分に関係のない分野の本を読む
収入の高い人の読書の特徴としては、読書量の多さだけではなく、この2つの要素が関係しているのかもしれません。
読書量以外の高収入の人たちの特徴って知っていますか?
難しい本を読む
まずはこちらをご覧ください。
年収1500万円の人のベスト10に入り、ほかの年収に出てこない本は、トム・ピーターズ、ロバート・ウォーターマンの『エクセレント・カンパニー』(英治出版)、ジム・コリンズ、ジェリー・ポラスの『ビジョナリー・カンパニー』(日経BP)、フィリップ・コトラーの『コトラーのマーケティング入門』(丸善出版)など。どれも世界的なベストセラーで、少々難易度の高い本です。年収500万クラスの人は、山田真哉さんの『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(光文社)や、池上彰さんの『伝える力』(PHP研究所)といった新書を選んでいます。
年収500万の人は読みやすい本やビジネスですぐに役立ちそうな本を選び、年収1500万の人は難易度が高く、組織をつくるために必要な考え方を学ぶという違いがあるようです。
これによると、年収が高い人ほど難しい本を読んでいるのに対して、年収が低い人ほど分かりやすい本や手っ取り早く役に立ちそうな本を読んでいるということです。
すなわち、収入が高い人ほど読書で頭を使っている一方で、収入が低い人ほど頭をあまり使わないと考えられます。
そして、このことに関連する研究として、
リバプール大学による読書と認知機能の関連性についての研究において、被験者に脳をスキャンする機械を装着し、48の文章を読ませました。
その結果、分かりやすい文章を読んだ人よりも、難解な文章を読んだ人の方が脳内の中枢や主要なネットワークが活性化していたのです。
このことからも、難しい本を読むことで脳を活性化させることにつながり、それによって既存の考え方を越えた発想につながるのだと考えられます。
そしてその発想によって、仕事や事業で成果を上げることができるのではないでしょうか。
自分に関係ない分野の本を読む
また、自分の仕事には関係のない分野の本を読むということも、高収入の人の読書の特徴かもしれません。
かつて大前研一さんにインタビューしたとき、「本は読まない」とおっしゃっていました。「本に書いてある情報は、知っていることばかりだから読まない」というのです。
「でも、本当は何か読んでいらっしゃるんではないですか?」と食い下がったところ、「強いて言えば、古典、生物、化学かな」とのことでした。
そして、このことに関連する研究があります。
以前に僕がツイートしたことなのですが、
ミシガン州立大学の研究で、1901年〜2005年までにノーベル賞を受賞した全ての科学者と同時期の一般的な科学者を比べた。
すると、ノーベル賞受賞者は芸術に携わる割合が並外れて高かった。
また起業した人も一般の人に比べ、絵画や建築、文学などを趣味にしていた。
芸術に触れると創造性が高まる。— ケイ THE 雑学+豆知識を発信中→誰かとの会話のネタにご活用ください。 (@mikaitabi) January 30, 2021
こちらでは、ノーベル賞を受賞する科学者ほど芸術を嗜む傾向があったことが示されています。
直接的に読書と収入の関連を表してはいませんが、自分が携わっている分野からかけ離れているような物事について知ることによって、思いがけない閃きやアイデアを生み出すことにつながる可能性が高まるのだと考えられます。
今後は複数の分野にまたがって働くことがスタンダートになるかもしれません。
読書は時間効果を高める
本を読む最大のメリットは時間の圧縮だと思っていて、オットー・フォン・ビスマルクのこの言葉に真意が込められている。
『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』
本を読むことは経験せずとも、その物事を追体験して学ぶことにつながるため、経験する時間を節約することにつながると思っている。 https://t.co/cshM1Qxpf4
— ケイ THE 雑学+豆知識を発信中→誰かとの会話のネタにご活用ください。 (@mikaitabi) March 12, 2021
読書は時間効果を高める作用があると思っており、これも読書量が多い人ほど収入が高いことに関係しているのかもしれません。
学びとは、自分の経験から得られるものと他者の経験から得られるものに分かれます。
しかし、自分で様々なことを経験するには多くの時間を要します。
一方で、他者の経験であればそれを伝え聞くことで時間を節約できます。
そして本に書いてあることは全て他者の経験であり、それを読むことで学びに要する時間を圧縮できるのです。
そのため、読書は多くのことをスピーディーに学べるツールであり、読書量が多い人ほど短時間で様々なことを学ぶことにつながります。
一方で自分で体験・経験することも必要です。時間が取れる時は実体験をしましょう。
多くの本を読めばいいわけではない
子どもの頃であれば、自分が理解できるものを中心に多くの本を読むことで脳力を高められたかもしれません。
しかし大人の読書においては、ただ読書量を多くするだけではあまり意味がないのかもしれません。
特に社会人になってからは、意識的に自分の理解を超える難解な本であったり、自分がこれまで関わってこなかったような分野の本を読むことです。
その経験が蓄積されていくことで新たな力となり、結果的に収入を高めることにつながるのだと考えられます。
年収の高い人に特徴があるように、年収の低い人にも特徴があります。
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なぜ年収が低いのか?年収が低い人ほど3つの特徴を持っている。
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