


転職はしたいんですが、特にやりたいことも無いんですよね。












この記事を読んでほしい人
- 何の仕事をしたいのか自分で分からない人
- 自分に合う仕事を探したい人
- 仕事がつまらない人
「やりたい仕事」の見つけ方
改めて、やりたい仕事を見つけるためには以下のことを念頭に探さなければいけません。
BAD 「どうなりたいか?何になりたいか?」
GOOD「何をしたいか?」
しかし、実際には多くの人が「どの業界に行きたいか?」「どの企業に入りたいか?」というように自分自身の在り方を念頭に仕事を探そうとします。
(特に若い人ほどこの傾向が強いようです。)
つまりこれは、自分の状態を基に仕事を探していると言えます。
しかしこの探し方ではなく、「何をしたいのか?」というように自分の行為を念頭に、つまり自分の行動を基に仕事を探すことが良いのです。
※以下の図のような部分に重点を置いて仕事を探すと良いのです。
状態ではなく行動を意識する
では、なぜ「どうなりたいのか?」という自分の状態ではなく、「何をしたいのか?」という自分の行動を基に仕事を探した方が良いのでしょうか?
それについては、こちらの研究が参考になると思います。
2019年に発表されたニューヨーク大学とプリンストン大学の論文によると、6歳~11歳の子供306人を集めて以下の2つのグループに分け、科学に対して興味や関心があるかということ3年間にわたって確認をしていきました。
①科学者になれる人生に興味はあるかということを質問されたグループ
②科学をしながら生きる人生に興味はあるかということを質問されたグループ
その結果、①のグループの子どもたちは科学者になれる自信をなぜか失っていた一方で、②のグループの子どもたちは科学者になろうとする希望が大きくなっていたのです。
そして、この効果は時間が経過しても維持もしくは増幅していました。
この実験から言えることは、何かの目的を達成させるためには、その存在(例えばその仕事に就いている自分)を思い描くのではなく、その存在が普段している行動(例えば自分が行っている業務)に注目する必要があるということです。
また「何者かになろう」というような、理想とする存在のアイデンティティを意識しすぎると、その一員に所属できるかどうかという不安によりハードルが上がってしまい、自信を失ってしまう可能性があると考えられています。
したがって、「どうなりたいのか?」という視点で仕事を探すのではなく、「何をしたいのか?」という視点で仕事を探した方が、自分のやりたい仕事が見つかる可能性は高まるのだと言えるでしょう。
また、「なぜ自分は働くのか?」を考えることも仕事を探すにあたっては大事なことです。
行動を意識した仕事の見つけ方とは?
ここまで、行動を意識して仕事を探すことのメリットについて解説してきました。
では実際には、どのようにして行動(何をしたいか?)に基づいて仕事を探していけばいいのでしょうか?ここではいくつか例を交えて説明していきます。
一つ目の例:何かについて調べることが好き
本を読んだり、人の話を聞いたり、考えたりすることにモチベーションが高まる人です。
これらのようなことをしている時に気分が良いという人は、例えばマーケティングや研究、カウンセラーなどの職業が行動特性とマッチしている可能性が高いと言えます。
二つ目の例:何かを作ることが好き
模型や洋服、ゲームを作ったり、車をいじったり、イベントを行うことになどにモチベーションが高まる人です。
これらのようなことをしている時に気分が良いという人は、例えばデザイナーやプログラマー、設計・施工、企画などの職業が行動特性とマッチしている可能性が高いと言えます。
三つ目の例:体を動かすことが好き
スポーツをしたり、ドライブをしたり、アウトドアをしたりすることにモチベーションが高まる人です。
これらのようなことをしている時に気分が良いという人は、インストラクターやドライバー、消防士や自衛官などの職業にマッチしている可能性が高いと言えます。
やりたい仕事を探した上で、業界や企業を選定するようにしましょう。
「やりたい仕事」を探す時の注意点
やりたい仕事を探すためには、「どうなりたいか?」という状態ではなく、「何をしたいか?」という行動を基にして探すことが望ましいということについて解説してきました。
また一方で、仕事探しの際に注意しなければいけないこともあります。
それはこちらの3つです。
得意なことをやる
金額で決める
幸福感を意識しすぎる
就職活動や転職活動で仕事を探す際、これらのことに注意を払わずに就職・転職を失敗してしまう人は少なくありません。
そのため、仕事を探す場合にはこれらのことに注意して行いましょう。
得意なことをやる
自分が得意なことを活かせる仕事を探すことは重要です。
というのも、人は自分の得意なことを活かして仕事をすることで自信に繋がる一方、得意ではないことで仕事をすると満足感は低下してしまうのです。
不思議化に思うかもしれませんが、それが故に何でも器用にこなせる人ほど仕事に満足感を感じづらいとされています。
得意なことをよく魅せることは転職において重要なポイントです。
金額で決める
給料や年収で仕事を決めることは控えた方がいいでしょう。
人はやりたいことがない状態で大金を手にすると、何をしても楽しみを感じることができなくなってしまいます。
ヘドニック・アダプテーション(快楽適応)といって、宝くじや退職金でまとまったお金を手にした時や給料が上がっていっ際に起こる現象で、お金自体が目的となってしまうがゆえに、それを手にした瞬間からモチベーションを感じられなくなってしまうのです。
給料目的で仕事を探すことは結果的に悪い方向に向かう可能性が高いでしょう。
幸福感を意識しすぎる
これも状態を意識することに通じますが、自分がその仕事に就けば幸せになれると強く思うことはおすすめしません。
こんな実験があります。
デンバー大学の研究で320名の被験者を集め、どれくらい幸せになることを重要視しているのかということをアンケートを取り、それと同時にその後数週間にわたり細かい日記をつけてもらいました。
その結果、幸福感を重視していると答えた人ほど、なぜか孤独感に襲われやすく、鬱になる確率も高いということが判ったのです。
続いて被験者に対して、「幸せな気分でいるからこそ成功する」というような、幸せになることで社会的成功も手に入れる確率も上がるというニュース記事を読んでもらい、その後にもう一度アンケートを取りました。
するとニュースを読んだ人達は、孤独感や人の輪から仲間外れにされているという感覚を感じやすくなり、実際に他人と親密な関係を築いたり人との親密さを感じることで分泌されるホルモンであるプロゲステロンの分泌量まで下がっていたのです。
つまり、「自分が幸せになれる仕事」という視点で仕事を探し就いてしまうと、結果幸福感からは遠ざかってしまうということです。
やりたい仕事=なりたいものではない
この記事では「やりたい仕事」の見つけ方、探し方について書いてきました。
改めて、「自分は何をしたいのか?」という考え方で仕事を探すことが結果的に自分に合う仕事にめぐり会うことにつながるのです。
しかし多くの人は、自分がやりたい仕事を探す時、なりたいもの(者)で探してしまっているものです。
自分がなりたいもので探すことは本質的に自分が満足できる仕事ではありません。
そのため、「自分は何がしたいのか?」を問うてみましょう。
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